【第6回】生きがいは「見つける」より「なじめるかどうか」
「生きがいを見つけましょう」と言われると、少し構えてしまうものです。
しかし実際に続くかどうかを左右するのは、活動内容そのものよりも「その場になじめるかどうか」です。
どんなに魅力的なサークルでも、雰囲気が合わなければ長続きしません。
一方で、安心できる関係性があれば、特別な活動でなくても自然と足が向くようになります。
大切なのは、いきなり参加することではなく、
・どんな人が集まっているのか
・初心者をどう迎えているのか
・場の空気は自分に合いそうか
を事前に知ることです。
まずは顔合わせから始めるだけでも、心理的な負担は大きく下がります。
生きがいは「探すもの」ではなく、環境と人との相性の中で育っていくものなのです。
定年後、自由な時間が増えたはずなのに、
「何を始めればいいのか分からない」
そんな戸惑いを感じる方は少なくありません。
やる気がないわけではなく、
知らない人の輪に入る不安や、
続かなかったときの気まずさが、
最初の一歩を重くしています。
生きがいの不安は、意欲の問題ではなく、
踏み出すための入口が高すぎることが原因なのです。
定年退職後、
急に「時間だけが増えた」と感じる瞬間はありませんか。
何もしていないわけではないのに、
なぜか落ち着かず、居心地の悪さを感じてしまう。
仕事をしていた頃には、
会社という居場所があり、役割があり、
自然と一日が動いていました。
その急な変化が、
生きがいの不安につながることは少なくありません。
この回では、
「暇になったから」ではなく、
居場所と役割を失った感覚こそが不安の正体である、
という視点をお伝えします。
「歳だから仕方ない」と言われて、
どこか納得できない不安を感じたことはありませんか。
多くの不安の正体は、
生きがい・健康・お金・これからの暮らしといった
複数の心配事が、整理されないまま重なっていることにあります。
何が不安か分からない状態では、
対処のしようがなく、不安だけが残ってしまいます。
しかし、不安を無理になくそうとしなくても、
一つずつ分けて整理するだけで、気持ちは軽くなっていきます。
この回では、
不安を「歳のせい」にしない考え方と、
次回から始まる「生きがいの不安」への入り口をお伝えします。
不安を感じていても、
「迷惑をかけたくない」「まだ大丈夫」と思い、
家族には打ち明けられない——
そんなシニアの本音に焦点を当てます。
弱音を吐けないまま抱え込んだ不安は、
行き場を失い、心の中で少しずつ大きくなっていきます。
一方で、家族は責める気持ちではなく、
小さな変化に気づき、静かに心配していることも少なくありません。
この回では、
「話すこと」は頼ることではなく、
自分のこれからを大切に考える行為である、
という視点をお伝えします。
年齢を重ねる中で、はっきりした困りごとはないのに、
ふと「このままで大丈夫だろうか」と感じる瞬間はありませんか。
お金、健康、これからの暮らし、生きがい——
理由ははっきりしないけれど、心の奥に残る“何となく不安”。
この連載では、
多くのシニアが静かに抱えている
正体の分からない不安を「見えないお化け」にたとえ、
少しずつ言葉にしていきます。
答えを急ぐためではなく、
不安を整理し、考えやすくするための連載です。